トランペットのミュートの種類と特徴
「トランペットのミュートはどんな種類があるの?」「どんな音でどんな時に使うの?」など、案外知っているようで知らないミュートのこと。
ミュージックアレンジをする上でも欠かせない基礎知識。
そんな「ミュート」についてご紹介していきます。
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もくじ
ミュートとは?
そもそもミュートって何なんだろう?という疑問にお答えします。
まず、ミュートは英語ではMute、日本名では弱音器と言われています。
「じゃあ音を小さくするのが目的での使用なの?」と思われるかもしれませんが、一概にそうではありません。
バンド楽器の方ではおなじみのエフェクターの様な役割も兼ね備えているのです。
エフェクターにも沢山の種類があり、メーカーがある様に、トランペットミュートにも同様の事が言えます。
トランペットのミュートの種類と特徴
たくさんあるミュートの種類ですが、その中でもオーソドックスな3種類を紹介していきます。
ストレートミュート
ますはこのストレートミュート。
壺(つぼ)の様な形状でトランペットのベルの中に差し込んで使うのですが、金属が共鳴する「ビィーン」とした音に変化します。
もちろん音楽ジャンルにもよりますが、多ジャンルの中でも使用される機会が一番多いのはストレートミュートではないでしょうか。
とても明確な金属音なので、作編曲者側から見ても使いやすいアイテムかと思います。
カップミュート
その名の通り、ストレートミュートに筒状の円形物が足されたミュートです。
このミュートは上のストレートミュートよりも金属音が抑えられ、少しこもった音の印象です。
あまりハッキリとしたサウンドではなく、少し抑えたい際に使用される事が多いです。
又、カップの部分(筒状のもの)は取り外しが可能なので、カップ部分を取り、単純にミュートとしても使用する事もあります。
ですが、ストレートミュートほど明確な金属音はあまり期待できません。
ハーマンミュート
このミュートは別名「ワウワウミュート」とも言われ、その名の通り「ワウワウ」とした音に変化します。
このミュートは、中心部の穴を左手で開け閉めする事で音色がまた変わります。
例としては、テレビなどで残念な時に流れる「ファンファンファ〜ン…」の音や、笑いを取り座布団の枚数が増減するおなじみのテレビ番組の最初の曲などなど。
クスっとする雰囲気通り、少しコミカルな音色です。
このミュートもカップミュート同様に中に入っている筒状の棒を抜く事が可能で、それによりチリチリとした音色にまた色を変えます。
たくさん種類がある中、どれを買えば良いの?
ひとまずは、演奏される音色ジャンルや直近のステージで使用する予定の物から揃えていきましょう。
冒頭にも述べましたが、ミュートはエフェクターの様な物でたくさん持っていて損はありません。
ミュートを買う事で音色が変えられるのですから、今後の活動に備えて購入しても良い品物です。
アレンジをするにあたって、どのミュートを使用指示すれば良いかわからない
著者もアレンジメントをするのですが、ミュートに関しては現場で変える事もまれにあります。
例えば「ストレートミュートを指示していたが、実際に音を出してみた際に思っていた効果とは違う場合」などです。
そしてオーケストラなど、基本的にアンプを使用しない場合ではとても気を使わなければなりません。
音色変化の効果を付けたくても、周りの音量が大きい中ではミュートを使用すると効果的に聞こえない場合があるからです。
ここはどうしても避けられません。
マイクがありPA(音響)が付く場合は、生音の時ほどではありませんが、PAサイドとのやり取りがキチンとできていれば問題ないでしょう。
最後に
3種類のミュートを紹介してきましたが、まだ他にも「プランジャーミュート」や「バケットミュート」など、さまざまな種類があります。
そしてメーカーもさまざまです。
ミュートを選ぶ際には、実際に店頭に赴き試奏をさせていただき、その中から気に入った物を選ぶのです。
たくさんの種類を知り、知識を蓄える事ほど効率的な事はありません。
そして実際にステージでプレイする場合には、きちんと作編曲者のミュート指示の意図をくみ取りましょう。
これは何よりとても大切な事です。
これからもいろいろな音色を楽しみ、そして味わい、素晴らしい経験に生かしてください。
ライタープロフィール
トランペット奏者
林沙希
4歳からピアノを始め、中学よりトランペットを始める。
音楽高校を経て、都内音楽大学トランペット専攻を卒業。
奏者だけではなく、アレンジャーとしても活動をし、自身でオーケストラを立ち上げ等これまでも自主企画ライブを毎年行う。
音楽アーティストのレコーディングに参加し、全国公演オーケストラアレンジャーチームにも参加。
Twitter:Tp_s_a_k_i
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