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世界の有名クラリネット奏者~クラシックからジャズまで

柔らかい音色を持ち、さまざまな種類があって幅広い音域をカバーすることができるクラリネットは、吹奏楽などでも人気の高い楽器です。

クラシックに限らず、ジャズやポップスなどでも使われていますし、アンサンブルに溶け込みやすく脇を固める重要なポジションはもちろん、主役級の活躍も可能というのが特徴ですよね。

有名な童謡『クラリネットをこわしちゃった』でクラリネットという楽器の存在を知った、という方も多いかもしれません。

こちらの記事では、クラシックやジャズ・ミュージックの世界で活躍するクラリネット奏者を集めてみました。

これを読めば、クラリネットのことがもっと身近に感じられるかも?

世界の有名クラリネット奏者~クラシックからジャズまで

ブラームス/クラリネットソナタ第2番Wenzel Fuchs

ヴェンツェル・フックスさんは、1963年生まれでオーストリアはインスブルク出身のクラリネット奏者です。

音楽一家の中で育ち、幼少期から多くの管楽アンサンブルにてクラリネットを演奏してきたというフックスさんは、ウィーン国立音楽大学にて世界的なクラリネット奏者のペーター・シュミードルさんに師事、1993年には名門ベルリン・フィル首席クラリネット奏者に就任して長き渡り活躍しています。

日本人とご結婚され、東京芸術大学や岡山の作陽音楽大学の客員教授などを務めるなど日本との関わりも深いフックスさんはソリスト、室内楽者としても精力的に活動しており、ベルリン・フィルを母体とするベルリン・フィル八重奏団の一員としての来日も実現していますね。

クラリネット奏者の巨匠、カール・ライスターさんの後を引き継ぐと言われる卓越した演奏と美しい音色は、CDやレコードはもちろん、ぜひコンサートで体験していただきたいですね!

KOH-1

SOMEDAY SWEETHEARTWoody Herman

ウディ・ハーマン楽団で知られる彼は、子供の頃ボードビルの歌手として舞台に立ち、15歳でサックス奏者として活動を始めました。

クラリネット奏者としてだけでなく、ビッグバンドの経営に工夫を重ねた彼の人生はとても興味深いものがあります。

ジャズ愛好家なら誰でも知っている、サックスセクションをフィーチャーした『フォー・ブラザーズ』は彼の楽団のヒット曲です。

彼はバンド経営を続けていくためにいろいろなスタイルにバンドを変化させていきました。

時代を追って聴いてみるのも楽しいですよ。

平川雅子(ボーカリスト:坂田水雅子)

ウェーバー クラリネット協奏曲第2番Daniel Ottensamer

偉大なクラリネット奏者である故エルンスト・オッテンザマーさんを父親に持ち、ベルリン・フィル首席奏者として活躍するアンドレアスさんが実弟という名門音楽ファミリーの一員であるダニエル・オッテンザマーさんもまた、超一流のクラリネット奏者として世界的に活躍している存在です。

ウィーン・フィル首席を務め、家族で結成したクラリネット・アンサンブル「クラリノッティ」などの活動でも知られるダニエルさんは、弟のアンドレアスさんから少し遅れて2015年に初となるソロ・アルバムをリリースするなど活躍の場を広げており、卓越した技術とセンスでクラシック音楽ファンを魅了し続けています。

そんなダニエルさんも参加する、ウィーン・フィルとベルリン・フィルのメンバーで構成されているアンサンブル「フィルハーモニクス」ではクラシックのみならずジャズやスウィング、フォークといった他ジャンルとのクロスオーバー的な展開を見せるサウンドを鳴らし、2018年にオーパス・クラシック賞を受賞するなど高い評価を得ていますよ。

KOH-1

Sonata for clarinet soloSebastian Manz

祖父はバイオリニスト、両親はピアニストという音楽家の家系に生まれたセバスティアン・マンツさん。

彼は2008年にめったに1位を出さないことで有名なミュンヘン国際音楽コンクールで40年ぶりに1位を受賞しました。

それだけで彼のすごさがわかるのではないでしょうか。

それ以来、クラシックの若手演奏家の中ではとても人気のある演奏者です。

彼の多才な音色と表現力を聴いていると、彼の世界に引き込まれてしまいます。

これからも注目の演奏者の一人ですね。

平川雅子(ボーカリスト:坂田水雅子)

YesterdaysBuddy DeFranco

アメリカ出身のジャズのクラリネット、バスクラリネット奏者、バディ・デフランコさん。

ジャズクラリネットといえばスウィング・ジャズを象徴するような楽器でした。

彼が活動を開始したのはちょうどスウィング・ジャズが衰退してきた時期でしたが、彼は楽器を持ちかえることをせず、クラリネットでジャズの次の時代、ビバップの曲を演奏しました。

また彼は1966年から1974年までグレン・ミラー・オーケストラのバンドリーダーとして活躍、その後のグレン・ミラー・オーケストラに大きな影響を与えました。

平川雅子(ボーカリスト:坂田水雅子)

メモリーズ・オブ・ユー北村英治

日本の代表的なジャズクラリネット奏者といえば、この方、北村英治さんの名前があがるのではないでしょうか。

白髪がトレードマークで、テレビ番組にも良く出演していたので、ジャズファンでなくてもよく知られている人です。

北村さんは大学生の時にクラリネットを手にし、22歳でデビューしています。

そして、50歳を過ぎてからクラシックの奏法も学び、音楽の幅を広げています。

また2007年には旭日小綬章を受賞されています。

平川雅子(ボーカリスト:坂田水雅子)