世界の有名クラリネット奏者~クラシックからジャズまで
柔らかい音色を持ち、さまざまな種類があって幅広い音域をカバーすることができるクラリネットは、吹奏楽などでも人気の高い楽器です。
クラシックに限らず、ジャズやポップスなどでも使われていますし、アンサンブルに溶け込みやすく脇を固める重要なポジションはもちろん、主役級の活躍も可能というのが特徴ですよね。
有名な童謡『クラリネットをこわしちゃった』でクラリネットという楽器の存在を知った、という方も多いかもしれません。
こちらの記事では、クラシックやジャズ・ミュージックの世界で活躍するクラリネット奏者を集めてみました。
これを読めば、クラリネットのことがもっと身近に感じられるかも?
もくじ
- 世界の有名クラリネット奏者~クラシックからジャズまで
- ウェーバー/クラリネット協奏曲第1番Sabine Meyer
- Burgundy Street BluesGeorge Lewis
- メンデルスゾーン/二重協奏曲 第1番Andreas Ottensamer
- W.A.モーツァルト/クラリネット協奏曲 第1楽章Karl Leister
- ガーシュウィン/ラプソディー・イン・ブルーAlessandro Carbonare
- J.S.バッハ/G線上のアリアRichard Stoltzman
- プーランク/クラリネットソナタ 第3楽章Paul Meyer
- 花は咲く(祈りのとき)藤井一男
- Putty Boy Strut (Flying Lotus)Anat Cohen
- W.A.モーツァルト/クラリネット協奏曲 第3楽章橋本杏奈
- Sing Sing SingBenny Goodman
- ブラームス/クラリネットソナタ第2番Wenzel Fuchs
- メモリーズ・オブ・ユー北村英治
- SOMEDAY SWEETHEARTWoody Herman
- シューベルト 岩の上の羊飼いPeter Schmidl
- ウェーバー/コンチェルティーノ吉田誠
- YesterdaysBuddy DeFranco
- ウェーバー クラリネット協奏曲第2番Daniel Ottensamer
- Sonata for clarinet soloSebastian Manz
- 鈴懸の径鈴木章治
- プーランク/クラリネットソナタMartin Fröst
- ディスコ・キッド谷口英治
- スイート・ロレインJimmie Noone
- ドビュッシー/クラリネット狂詩曲Jacques Lancelot
- シューベルト 交響曲第7番「未完成」Alois Brandhofer
- ドビュッシー/クラリネット狂詩曲Florent Héau
- ラプソディー・イン・ブルーBenjamin Christ
- フランセ/クラリネット協奏曲Shirley Brill
- J.M. モルター クラリネット協奏曲第1番Dariusz Elbe
- W.A.モーツァルト/クラリネット協奏曲 第1楽章Andrew Marriner
- W.A.モーツァルト/クラリネット協奏曲 第2楽章Julian Bliss
- ヴェルディ シチリアの晩祷Simone Nicoletta
- コープランド/クラリネット協奏曲Harold Wright
- ショパン ノクターン第2番Marten Altrov
- ブラームス クラリネット・ソナタErnst Ottensamer
- ブラームス/クラリネットソナタ 第2番第2楽章Alfred Prinz
- W.A.モーツァルト/クラリネット五重奏曲Michel Arrignon
- フレネシArtie Shaw
- BlackstickSidney Bechet
- ウェーバー クラリネット5重奏 第4楽章Richie Hawley
- ローズ/32のエチュード No.1磯部周平
- My Favorite Things赤坂達三
- チャイコフスキー クラリネット協奏曲 第1楽章John Hixso
- Hurry, Benjamin!益田英生
- シューマン 幻想小曲集作品73Gervase Alan de Peyer
世界の有名クラリネット奏者~クラシックからジャズまで
ウェーバー/クラリネット協奏曲第1番Sabine Meyer
ドイツのクラリネット奏者であり、カールスルーエ音楽大学の教授や学長を務めたことでも知られているヴォルフガング・マイヤーさんの実妹であるザビーネ・マイヤーさんも、世界的に著名なクラリネット奏者として活躍している存在です。
上品でソフトな音色が実に美しく、クラリネット界の女王として君臨するザビーネさんですが、実はオーストリアが生んだ世界的な指揮者、ヘルベルト・フォン・カラヤンさんがザビーネさんを名門ベルリン・フィルハーモニーに招き入れようとした際に、何と楽団の反対で不採用となってしまったのです。
その後はカラヤンさんと楽団の間で深い溝ができてしまうほどの事件に発展してしまうのですが、当事者のザビーネさんからすればいたたまれないものがありますよね。
とはいえ、結果的にこの事件で不本意な形ではありますが知名度を上げたザビーネさんはソリストとして活躍、世界的なクラリネット奏者となったことは冒頭で触れた通りです。
クラシックだけではなく、ジャズ寄りのアルバムなどもリリースするなど多彩な才能を見せるザビーネさんの諸作品を、ぜひ手に取ってみてください!
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Burgundy Street BluesGeorge Lewis
ジャズの聖地、ニューオリンズが生んだクラリネット奏者であり、後続のニューオリンズ・ジャズのミュージシャンたちにも多大なる影響を及ぼしたジョージ・ルイスさん。
幼少期から音楽が好きだったというルイスさんは、正式なレッスンを受けたことはなくすべて独学で楽器をマスターしたのだとか。
戦前からバンドや楽団のメンバーとして活躍、晩年には日本への来日も実現し、多くの観客を動員しています。
ニューオリンズ・ジャズを愛好する人にとっては知らぬものはいないというほどの存在であり、天性のリズム感と日本人好みの哀愁漂う旋律の素晴らしさは、ジャズに興味がないという方であっても心地良く聴けるのではないでしょうか。
前述した来日公演の模様を収めたライブ盤もリリースされていますから、興味を持たれた方はぜひチェックしてみてくださいね。
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メンデルスゾーン/二重協奏曲 第1番Andreas Ottensamer
1989年生まれ、オーストリアが生んだ大人気クラリネット奏者のアンドレアス・オッテンザマーさんは、父親にウィーン・フィル首席のエルンストさんを、同じく同楽団の首席として活躍する実兄のダニエルさんといった、クラリネット奏者として超エリート音楽一家で育ったという経歴を持ち、モデルの仕事をこなすほどのルックスをも兼ね備えたスター性豊かな存在です。
若くして多くの名門オーケストラの中でクラリネット奏者として活躍、名門ベルリン・フィルの首席に弱冠22歳で就任し、さらにはチェロやピアノといった楽器で音楽コンクールで優勝した実績も残しているなど、音楽一家のサラブレッドとしての華麗な経歴に負けない確かな実力と才能を持ったアンドレアスさんの作品を通じて、クラリネットという楽器やクラシック音楽に興味を持ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
冒頭で触れたエルンストさん、ダニエルさんと組んだオッテンザマー一家が集結したクラリネット・アンサンブル「クラリノッティ」としての活動も有名ですね。
また、アメリカの偉大な女性シンガーソングライター、トーリ・エイモスさんのアルバムに参加するといったジャンルの枠内をこえた活動にも注目が集まっています。
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W.A.モーツァルト/クラリネット協奏曲 第1楽章Karl Leister
ヘルベルト・フォン・カラヤンさんが指揮を務めるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のソロ・クラリネット奏者として長きに渡り演奏したカール・ライスターさんは、世界的に著名なクラリネット奏者の1人です。
人間味に欠けるなどという評価があるほど、完ぺきな演奏テクニックの持ち主としても知られていますが、クラリネット奏者としての活躍だけではなく、ベルリン・フィルハーモニー・カラヤン・アカデミーにて若い音楽家たちの教育を担い、ロンドン王立アカデミーの名誉会員および客員教授、ベルリン・ハンス・アイスラー音楽大学の教授を務めるなどクラシック音楽の歴史において大きな功績を残した存在でもあるのですね。
80歳を過ぎてからも来日公演を行うなど、精力的な活動を続けるライスターさんに興味を持たれた方は、まずは2012年にリリースされたライスターさん自身が選曲したベスト盤『Karl Leister King of Clarinet』を手に取って、タイトル通り「キング・オブ・クラリネット」の偉大な演奏の数々に触れてみてはいかがでしょうか。
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ガーシュウィン/ラプソディー・イン・ブルーAlessandro Carbonare
イタリア人にしてフランス国立管弦楽団首席を15年務め、2003年からはサンタ・チェチーリア国立音楽院管弦楽団の首席奏者として活躍している大人気クラリネット奏者のアレッサンドロ・カルボナーレさん。
1967年に生まれたイタリアはデゼンツァーノ・デル・ガルダ出身のカルボナーレさんは幼少期からクラリネットに親しみ、ヴェローナ音楽院を首席で卒業後も著名なクラリネット奏者に師事、若手きっての実力派ソロ・クラリネット奏者としてヨーロッパを中心に名声を獲得。
あの世界的に有名な指揮者のクラウディオ・アバドさんに招かれてアバドさんの指揮する管弦楽団との共演を果たすなど、その突出した才能で現代クラシック音楽界において最も注目されているクラリネット奏者です。
定期的な来日を果たしており、2010年にピアニストの黒田亜樹さんと共演した公演が『ライヴ・イン東京』としてリリースされていますね。
実際に彼の公演に足を運ばれて、その華麗なテクニックに圧倒されたという方も多いのでは?
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J.S.バッハ/G線上のアリアRichard Stoltzman
現代のクラシック音楽界の中でも最も著名なクラリネット奏者として知られる、アメリカはネブラスカ州オマハ生まれのリチャード・ストルツマンさん。
数え切れないほどのオーケストラとの共演やソロ活動をこなして多くの録音を残し、ジャズやラテン音楽にポップス、現代音楽にいたるまで従来のクラシック音楽の枠内に収まらないクロスオーバーな音楽活動も展開してクラリネットという楽器の可能性を大幅に広げて、さらには2度のグラミー賞受賞経験を持つといったように、文句なしの世界最高峰のソリストとして2020年代の今もバリバリの現役として活躍する偉大な開拓者です。
2012年には日本人マリンビストの吉田ミカさんと結婚、お二人は夫婦で「リチャード&ミカ・ストルツマン」としての活動も行っており、ジャンルをこえた作品はもちろん純然たるクラシック音楽作品、ジャズ作品の両方をリリースするなど精力的に作品を発表し続けています。
クラシック愛好家でもジャズ愛好家でも楽しめる、ストルツマンさんの卓越したクラリネット奏者としての実力をぜひ味わってみてくださいね。
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