フルートを始めたい!フルートの基礎知識と選び方
前回のフルートに関する記事に引き続き、今回はフルートをはじめるにあたって必要なことを紹介したいと思います。
これからはじめようとお考えの方にとって、参考になれば幸いでございます。
フルートを始めるには
実際、よく演奏会に来てくださったお客様から「私もフルート始めたいんですが……難しいですかね?」ということを聞かれます。
そういう時に私は「ほぼ誰でも吹けるようになりますよ」と答えます。
ほぼということは吹けない人もいるんじゃ……と不安になられた方もいらっしゃると思いますが、それは技術的な問題ではなく身体の大きさと楽器の大きさが関係しています。
楽器の長さ、キー(指で押さえるところ)とキーの間隔は基本的に変えられません。
なので指の小さい方(小学校低学年)はそもそも手が届かないということになってきます。
逆に言い換えれば、指が届けば誰でも演奏できるということです。
最近はフルートの頭部管(息を吹きこむ部分)がU字型になっていて楽器の長さを調整している物がありますが、バランスをとるために変な力が入ってしまうのと持ちづらいという点から、ほとんどおすすめはしていません。
とはいっても10歳くらいからなら吹けるので、フルートを始めるのはそれくらいの年からがちょうどいいのかもしれません。
フルートを始めるために必要な物
当然のことながら「楽器」が必要です。
いくらフルートを始めたくても楽器がなければどうにもなりません。
それからフルートを手入れする道具です。
具体的には、
- フルートの中を吹くためのガーゼ
- ガーゼを巻き付けて使う掃除棒
- フルートの外の汚れを拭き取るクロス
- そしてキーの裏についている(パッド)の汚れや水分を取るためのクリーニングペーパーと呼ばれる脂取り紙のような物
これだけの物があればフルートを始めることができます。
物以外に必要になってくるのが、楽器の吹ける場所です。
あまり音量も大きくないフルートですが高い音も出ますので意外とけっこう遠くまで聞こえることもあるので注意が必要です。
フルートの値段って?
一昔前まで、フルートの最低価格は6万円ほどでした。
この値段を高いか安いか判断するのは難しいですが、楽器として考えると私は非常にリーズナブルであると思います(楽器によっては最低でも数十万~百万近くする物も少なくありません)。
最近ではインターネットなどで6万円よりさらに安い外国製のフルートが2万円程度で売られていたりしていますが、いちおう演奏が可能というレベルでフルートの形はしているけど楽器として普通に使えるか……と言われれば難しいです。
しかし、6万円。
6万円あれば初心者の方が十分満足できる楽器が手に入るのが日本のいいところです。
フルートの選び方
実は日本のフルートというのは世界トップレベルの品質で、世界中のプロ奏者達が日本のフルートメーカーの楽器を使っています。
その数なんと約90%。なので6万円で売られているフルートも品質はとてもいいです。
この値段でおすすめなのはYAMAHA(ヤマハ)とPEARL(パール)で、演奏のしやすさはもちろん、フルートらしいとてもいい音がします。
銀色に見えるフルートですが6万円のフルートは銀メッキされた洋銀(銀に似た性質の合金)で軽い音がします。
値段が上がるにつれて部分的に銀が使われるようになり、だいたい40万円ほどで総銀(全て銀でできたもの)が購入できます。
銀で作られている部分が多くなればなるほど音に深みが増し表現力の幅も広がります。
総銀のフルートはどこまで手作りか、どこまで丁寧にこだわって作っているかで値段があがっていき、国産のフルートで40万~100万円くらいの差があります。
よく勘違いしやすいのは「高ければいい音がする」「高い方がいい」といったものです。
吹く人の息の量、体格、好みによって相性のいいフルートは変わってきます。
なのでフルートを始めたくなったらいろいろと情報を集め、楽器店に足を運びいろんな人に話を聞くことをおすすめします。
ここまで銀色のフルートについて詳しく述べましたがフルートの材質というのは洋銀・銀の他に金・プラチナ・木といったものもあります。
- 金は華やかな音で音のつながりがよいが音色の変化をつけにくい
- プラチナは少し暗い響きだが音量の差が大きい
- 木は温かみのある音だがすこし歯切れが悪い
といった特徴があります。
金やプラチナは演奏に必要な「安定したアンブシュア(口の形)」「まとまった息」がないとその真価を発揮できません。
なのでフルートを始める方は最初に洋銀、もしくは銀の楽器を買うことをおすすめします。
徐々に上達して自分の理想とする音が見つかった段階で、理想に近い音の出せる楽器に買い替えるのが賢い楽器の購入法だと思います。
くれぐれも、見た目がゴージャスといった理由でいきなり金の楽器とかは買わないように・・・。
ご支援のお願い
最後に、私事ではありますが、先日あるインディーズのレコード会社のオーディションをパスしてCDを作製することになりました。
インディーズということでCD製作費は自分で捻出する必要があり、支援してくださる方を募集しています。
支援は500円から可能で、支援に対してリターン(お返し)があります。
プロジェクトが成功しなかった場合は支援してくださった額がそのまま支援者様に返る仕組みになっているため、個人情報の登録も必要で手間がかかりますが、それでもCDデビューに力を貸してくださる方がいらっしゃれば大変嬉しいです。
CD製作が叶えば、全国のTSUTAYA、タワーレコード、iTunesなどで販売されます。
お金は支援できないけど拡散ならしてもいい…という方も大変ありがたいので、いろんな方に宣伝していただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
今までにない、フルートを使った音楽でCDデビューしたい! – CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
ライタープロフィール
フルート奏者
深江亮太
兵庫県姫路市出身。
12歳よりfluteを始め、16歳より本格的に習い始める。
大阪音楽大学 音楽学部 器楽学科 管楽器(flute)専攻 卒業。
学内オーディションによる選抜演奏会に2度、また卒業演奏会に出演。
作曲学科「新曲演奏会」で多数の新曲を初演。
いぬい楽器、姫路カルチャーセンター、神戸新聞文化センターにてfluteを講師を務める。
ウィーン・プライナー音楽院を主席で卒業。
第8回高校生管打楽器ソロコンテスト関西大会第一位、同全国大会優秀賞。
DAEPアーティスト選抜音楽コンクール第3位。
Fluteを赤穂由美子、待永望、竹林秀憲、Reza Najfar 室内楽を Konstantin Weitz、Vasile Marian、Josef Stolz各氏に師事。
また、神田寛明、Hansgeorg Schmeiser、Jeffrey Khaner、Barbara Gisler-Haaseの各氏の指導を受ける。
留学中ウィーン国立音大のPro-arte Orchestra,バロック室内楽アンサンブルMusica Vitrioliなどで活躍した。
「路面電車で行く 世界各街停車の旅 音楽の街ウィーン」の案内役でテレビ出演。
姫路市吹奏楽団とフルート協奏曲を共演。
現在室内楽を中心に活動中。
姫路・明石・神戸にてフルート教室を開講。
ウェブサイト:https://pukae0211.wixsite.com/fukae-flute
Twitter:Pukapukae
Instagram:https://www.instagram.com/pukae0211